「AI」の登場によって仕事が奪われる、将来なくなる職種など様々な方面で耳にしたことはあるのではないでしょうか。
高知能を有したAIが普及することで、我々の生活で雑務や計算処理などのタスクから解放されることになります。
ですが、AIにできることが広がることによって、私たちがこれまで行なっていた仕事が不要になることも事実でしょう。
今回はAIの普及によって奪われる仕事について私なりの見解を解説していきます。
普段転職エージェントとして様々な企業と接点を持っているからこその知見も踏まえてみます。
AIが奪うのは「仕事」ではなく「タスク」である
まず、結論からお伝えするとAIは「仕事」は奪いません、AIが奪うのは「タスク」です。
AIの登場によって「仕事」そのものがなくなるのではなく、その中にある「単純作業」がAIによって代替できるという話なのです。
そのため、正確性を有するタスクや、計算などは人間が行うよりもAIが行なったほうが確実ですしミスも減ります。
AIの登場は昔の洗濯板が洗濯機に変わったのと同じイメージで、洗濯という「仕事」は消えず、
「洗う手間」というタスクが消えただけなのです。
これと同じことがAIの登場による仕事の変化にも起きる、だけのことです。
半導体の進化により、AIという「外付けの脳」が誕生
前回の記事でAIの高性能かは半導体によりもたらされると解説しました。
少しおさらいをしますが、「半導体=知能の源泉」であり、
すでに私たちの手元に、かつてのスーパーコンピュータを凌ぐ「外付けの脳」があるのです。
この巨大な脳を「何に・どのように使うのか」を考えることが人間の役割となっていくのです。
近未来のアニメや漫画でよく見る、1人にひとつ、パーソナライズされたAIがいる、
そんな世界線に近づいているイメージですね。
つまり、この私たちの手の中にある脳をどうやって使いこなすのか、がその人の今後を左右すると言っても過言ではありません。
市場価値が上がる人・下がる人の境界線
AIの登場により、個人の市場価値を算出する基準が変動していることも事実です。
現在の市場価値は、下記のように表せれるのではないでしょうか。
市場価値=課題発見力×AI活用能力×人間特有の意志
いかにして課題を発見するか、それには人間特有の違和感や、感情が重要になってくるでしょう。
それをもとに、AIを使ってどうやって解決へと導けるのか。この能力を有する人が市場価値を上げていける人材だと思います。
かつては専門的な知識を有する人が、市場価値が高いとされていました。
もちろん、技術的な職種ではまだまだその傾向が続くとは思いますが、
それでもAI活用能力は必須になると思います。
市場価値が上がらない人はAIができる「正解のある計算・作業」に執着する人であり、逆にAIを使って「何を解かせるか」を決める能力が高い人はAIを使いこなす監督として市場価値が向上すると考えています。
実際、転職市場においても理系バックの開発経験を有するエンジニア職だけでなく、
文系でも問題ないからAIの活用経験がある人、AI活用推進を任せられる人がターゲットとされている職種が数多く存在しています。
事実、多くの企業が「AIで何かしたいが、何をすればいいのか、どう現場に落とせばいいのかわからない」という課題を数多く抱えています。
そんな時に求められるのはコードを書いて開発ができる人ではなく、AI導入のために、AIの特性とビジネスの現場をつなぎ、課題を抽出・特定して現場に落とし込んでいくプロジェクトを回せる人材です。
ちなみに、「課題を抽出・特定」と記載していますが、より高度なAIが登場するごとに、
この「課題」の部分がより上流の課題となっていくのではないかと思います。
したがって、現段階からAIへの知見を深め、仕事が奪われると危惧して対立するのではなく、
AIを活用して自分の価値を向上させるための道具として「AI共生」が求められる時代になるのではないでしょうか。
今日から始める「AI共生」の3ステップ
もし、まだAIを活用したことがない、という方や簡単にAIを使ってみてはいるけどいまいち使い方がわからないし、何すればいいかわからないや、という方がいたらまずは下記の3ステップから始めてみてください。
1.AIを検索ではなく「思考の壁打ち」に使う
2.自分の違和感を大切にする
3.とにかく打席に立つ
1.AIを検索ではなく「思考の壁打ち」に使う
AIは確かに検索にも優れています。従来の検索よりも広範囲の情報を拾ってきてくれますし、
逆に限られたリソースの中からの検索も可能です。
ですが、それだけに終始してしまうのはもったいないです。
自分の考えを深めるための道具として、こちらの考えを投げかけ、回答に対してさらに質問していく、というやり方で自分の思考を深めていく使い方をお勧めします。
2.自分の違和感を大切にする
先ほどもちらっと触れたのですが、
身の回りの生活で自分の「違和感」を大切にしてください。
AIは確かに問を解決する部分は非常に長けています。
ですが、その「問い」を見つけるのは我々人間であり、人間にしかできないことです。
日常で感じる些細な違和感、本当にこれでいいのか、もっと効率的な方法はないか、
「めんどくさい」など些細な感情の動きこそが一番重要なポイントなのです。
3.とにかく打席に立つ
先ほど述べたように、AIを検索ではなく自分の仕事を肩代わりさせる部下だと思って
とにかく仕事を投げてみてください。
いつもやっている業務だから、とそのまま自分でやるのではなくあえてAIにとにかく依頼するのです。
議事録を30秒で要約させる、面倒なメールを作成させる、Excelマクロを作成させる、など業務でもたくさん使えるのではないでしょうか。
日常生活でも、AI面接官と対話したり、知らない専門用語を解説させたりなどまずはAIに仕事をさせることに慣れる目的で色々触ってみてはいかがでしょうか。
これら3つを意識することで、AIと共生していく力を身につけられるのではないかと思います。
まとめ:AIは「最強の部下」である
少し長くなりましたが、私としてはAIは敵で、AIの登場によって仕事が奪われるのではなく、
AIは「最強の部下」であり、私たちの能力を120%以上に拡張してくれる存在だと思います。
これからはAIへの恐怖を捨て、この巨大な波を乗りこなして理想の自分に近づけるよう進歩していきましょう。
