『自己分析をツールに頼るな。一生後悔しないキャリアを作る「不快」の具体化とCEO思考』

皆さんは転職活動を始める時にまず第一に何を行いますか?

インターネットでは「自己分析」ツールなどがあり、まずは自己分析から始めましょう。という話もよく目にするのではないでしょうか。

実際、転職活動において自己分析は非常に重要な意味を持ちます。

自己分析なしでは転職活動の成功、ひいては人生の幸福度向上を実現することは不可能だと考えています。

ですが、「自己分析」を勘違いしている人がいる、ということも事実です。

今回は私が多くの転職希望者とお話しする中で気づいた、「自己分析を人任せにする」危うさについて個人的な見解を解説していきます。

「この人は一生幸せになれない」と直感する瞬間

普段、私は転職エージェントとして働いています。

数多くの求職者様と面談をさせていただき、その人の数だけ転職理由はあります。

ですが、話を聞いているとどうしても自分の人生なのに舵取りを他人に任せている、と感じてしまう瞬間が多いのです。

確かに、転職エージェントは転職活動のサポートを行なっています。その一環として自己分析をしてほしい、強みを教えてほしい、と相談したくなる気持ちは痛いほどわかります。

ですが、それは相談ではなく、自分の人生の丸投げにしかありません。

実際、下記のような話をされることが多いです。

「自分の強みがわからないので教えてほしい」

「まだ何をしたいか決まってはいないが、とりあえずおすすめの求人を幅広く見せてほしい」

これらの質問は、まるで飲食店で「お腹が空いているかわからないし、好き嫌いも特段言わないけど僕が最高に満足する料理を今すぐ出して」と要望している状態です。

出会って数分の転職エージェントに対して、自分の人生を短い言葉で表現してもらい、

それに従ってその先の転職活動を進めていく、なんて危なすぎませんか?

しかもそのような人は総じて「いい転職」をすることが難しいのです。

「おすすめ」を求める人が、ブラック企業のカモになる理由

そもそも、転職エージェントはプロではありますが、慈善事業ではありません。

利用いただく求職者の方に費用は発生しないことがほとんどですが、

入社先の企業から手数料をもらう形で事業が成立しています。

従って「なんでもいいからおすすめを」という人は、

エージェントにとっては「(成約しやすい)都合のいい求人を提案しやすい人」

になってしまうリスクが高いです。

※エージェント全員がそう、とは思っていませんが、少なからず上記の心理が作用する可能性は高いと思います。

また、そうやって提案された企業に入社し、

思っていたのと違う、これは自分の理想じゃない、などと不満を覚えた暁には

「転職エージェントに騙された」と他人のせいにしてすぐにまた辞めてしまうことでしょう。

そもそもの自己分析を行わず、エージェントや他人に丸投げしてしまうことは

思っている以上に危険なことなのです。

自己分析とは「発見」ではなく「決断」である

ここからは私が考える自己分析についてお話ししていきます。

具体的な手法については今回は述べませんので、あくまで自己分析を行う上で

大切にしてほしい考え方についてお伝えいたします。

そもそも、自己分析と聞いて、おそらくはこれまでの自分の人生を振り返り、

やりたいことや、希望を「探す」ことだと思っていませんか?

自分の内側にすでに「正解(強み)」が埋まっていて、誰かが、何かのツールが掘り起こしてくれるのを待っている状態、それを探し当てることが自己分析だと。

私が行なってほしいと考える自己分析はそうではありません。

もちろん、過去の体験や記憶を探ることは重要です。

ですが、強みとは、それらの経験から「自分はこれで戦う」と決めること、です。

やりたいこととは、数ある選択肢から「他を捨ててこれに絞る」と決断をすることです。

転職における成功、幸福度は下記ではないかと思っています。

転職の幸福度=自己決定感×環境の適合度

どれだけいい環境に恵まれたとしても、「自分で決めた」という実感がなければ幸福度は上がりません。

自己分析では、この「決断」の部分を重点的に意識してほしい、と思っています。

エージェントを「最強の武器」に変える逆相談術

では、自分で自己分析を行い、「決断」した後に、

転職エージェントと何を話すべきなのか。

エージェントへの丸投げを卒業し、皆さんにはエージェントを使い倒していただきたいのです。

そのためには、エージェントと対等に話す、ことを意識してください。

そのために意識してほしい3つのことを解説していきます。

1.仮説を持っていくこと

自己分析をした上で、得られた結果をもとに

「自分は〇〇に不快感を感じ、△△に喜びを感じる。だからこの職種、業界が合うと思っているが、プロから見てどうか?」

などという逆質問がいいでしょう。

あくまで自分の考えを整理した上で、自分では思いつかなかった視点をもらうためのツールとしてエージェントに相談するという考え方が大切です。

2.「不快」を具体化すること

自己分析において強みを決断する前に、もしくは並行して

「絶対にやりたくないこと」を決めてください。

この「やりたくないこと」を決めることが実は転職成功への近道なのです。

やりたいことや強みを考えようとすると、無意識に「世間体」や「理想の自分」というフィルターをかけてしまいます。

本当は安定したいのに、「キラキラした仕事がしたい」と考えてみたり、定時で帰りたいのに「成長できる環境がいい」と考えたり、やりたいことベースだけで考えるとこのようになってしまいます。

しかし「不快」は生理現象に近い反応です。

「満員電車が死ぬほど嫌だ」「細かい数字を一円単位で合わせるなんて苦痛だ」など、不快の感覚には見えも嘘も入り込みません。

実は、「不快」に感じる嫌なことの中にこそあなたの剥き出しの本音が隠されているのです。

3.転職エージェントと「対等」に話す

確かにエージェントはプロですし、利用する側としては転職について教えてもらいたいという気持ちもわかります。

ですが、大切なのは答えを教えてもらう生徒として話すのではなく、人生のプロジェクトの共同経営者として接することが大切なのです。

エージェントは魔法使いでも神様でもありません、エージェントと相談するにあたって「自分をよく見せよう」と背伸びをしたり、逆に「どうすればいいですか」と縮こまる必要もありません。

あなたの人生の主導権を握っているのはあくまであなたです。

エージェントは街の中で、周辺地域の地図を売っている「情報屋」にすぎません。

確かに、いろいろな地域の情報や、地図、行き方は教えてくれるでしょう。

ですが、行き先へ行くのはあなたですし、その行き先で何を叶えたいのか、というのは

あなたの中にしか答えはありません。

あくまでエージェントはその行き先の候補を、あなたの希望の中から抽出してくれるだけの存在にすぎません。

まとめ

これまで色々とお話ししてきましたが、

エージェントに相談することがダメ、という話ではありません。

エージェントに自分の決断を丸投げすることはやめましょう、というだけの話です。

エージェントと肩を組んで、叶えたり理想に向かって一緒に歩んでいけるような関係を築くことができれば、必ずいい転職へつながると思います。

そのためには、自分の情報を開示することも大切ですし、時にはエージェントに対して

依頼・要望することも大いにあるかと思います。

そんな関係を築きながら、皆さんもいい転職ができることを祈っております。

タイトルとURLをコピーしました